小説

【コンビニ人間】あらすじと読んだ感想|社会になじめない人に勧める本

コンビニ人間

芥川賞を受賞したことで一躍有名になったコンビニ人間。

タイトルが俗っぽくて敬遠していたのですが、普段全く本を読まないような人がかばんにおさめていたので読んでみました。

むしろこれくらいフランクなタイトルのほうが、小説に親しみがない人でも手に取りやすいかもしれませんね。

コンビニ人間

コンビニ人間
作者 村田沙耶香
出版 文藝春秋
初版 2016年7月30日

あらすじ

主人公の古倉は幼いころからどこか常人の感覚とはずれがあった。社会的観念や常識的な文化を無視して、完璧なまでに合理性を求めるところがある。

それゆえに学校や人付き合いがうまくいかず。

そんな古倉の唯一の居場所となったのが、コンビニのアルバイト。
決まりきったマニュアルがあり、個人はそれぞれコンビニの中ではただの店員という形として平らに均されていた

コンビニバイトの中で彼女なりに常人らしい振る舞いというのを学習し、実生活で困ることはなくなっていたし、違和感を残しつつも順調にバイト仲間とも打ち解けていた。

しかし年が経ち、30代を折り返して独身、コンビニでの勤務年数も18年という事実が暗い影を落とすようになる。
本人が気にしていなくても、同年代や周囲からは心配をする声、怪訝なまなざしを浴びせられるように。

そんなタイミングで偶然出会ったのが、かつて古倉と同じコンビニで働いていたがすぐにクビになった白羽である。
短期間でコンビニバイトをクビになるほどの問題を抱えている白羽との同居生活は、一般的にみてかなり奇妙なものだった。

古倉と白羽、互いに都合のいいように利用しあう同居生活も長くは続かなかった。

18年勤めたコンビニを白羽の指示で退職するも、コンビニの店員として社会に順応した古倉はまともな生活ができなくなった
コンビニ店員としてしか生きていけないことを自覚した彼女は、それを受け入れコンビニ店員として生きていくことを再度決意して物語は終わります。

感想

世間は常に「普通側」からはみ出る人を排斥するか、無理にでも引き込もうとします。

古倉のそんな「普通側」に感じる非合理的な文化のようなものに、常に疑問を感じていて、ついに大人になってもうまく折り合いをつけられずにいます。

そんな違和感の中に常に身をひそめながら、コンビニという形を通してなんとか社会にぶら下がっているさまを想像するのが少し辛いなと思えました。

こんな人におすすめ

どこか世間と自己の間に乖離を感じるような人、ときに感情や習慣よりも合理性を優先してしまう人。
そんな人たちにとって、共感できる部分の多いような本ではないでしょうか。

本の内容もさらっと読み切れるボリューム感ですし、コンビニという身近で現代的なモチーフを使用しているので、読みやすいです。

あまり読書をしない人にもおすすめできますよ。

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